船上で寝取られて 第9話

NTR官能小説
 時刻は夜の10時を回っていた。
 同室の渡辺君は戻っていない。頭上の会話を盗み聞く限りでは、車庫でバイクのメンテナンス中なのだろう。
 もしかしたら田中が妻を口説くことを前提とし、邪魔にならないようにしているのではないのか。最愛の妻の裏切りを前に、僕は疑心暗鬼になっていた。

 頭上の寝台では、田中が射精した後も2人は離れる気配がなかった。
「奥さん、なんだか僕だけ気持ちよくなってしまって・・・・・・ すみません」
「謝らないでいいのよ、若いんだから。私もなんだか久しぶりって感じで―――、こ、興奮したわ」

「・・・・・・奥さん。もしかして、相当たまってるとか?」
「ドキ、バレた?」

「えっ!? やっぱりですか?」
「バカ、もぅ~冗談よ。でも・・・・・・ ちょっとだけ欲求不満かもね」
 年若い田中の話術に、まんまと踊らされている妻。照れ隠しのつもりか、少しおどけた口調が癇に障った。

「だったら僕が協力します」
「協力って? だめよ、これ以上は本当にダメ。夫が起きちゃう」

「うーん、ふられました」
「田中君をふるもなにも、私は人妻なんだから―――」

「―――ですよね。調子に乗っちゃいました」
「ううん、大丈夫よ。私もちょっとドキドキできたし」

「そう言ってもらえると助かります」
 どうやら妻の冒険もここまでで終わりのようだ。夫として胸をなでおろす。しかし不思議なことに安堵感が広がる胸中に、少しだけ残念な気持ちが含まれていた。僕自身、一体なにを考えているんだろうか・・・・・・。

「どうしました?」
 不思議そうに尋ねる田中の声。会話が終わりかけていたのに―――、なにをやっているんだ、と腹立たしく妻を思う。

「う~ん、ちょっと取れなくて」
「あっ! すみません。ウェットティッシュがあるんで僕が綺麗に拭きます」

 田中が寝台を移動し、自分の荷物を漁る音がした。再び妻の元に戻ってくると頭上の寝台が大きく音を立てて軋んだ。

「けっこう出ちゃったんで」
「若いから仕方がないわ」
想像したくはないが、妻の体に田中の放出した大量の精液が飛び散って付着しているのだろう。終わるのかと思われた妻の冒険はその後の展開を見せるのだった。

 頭上からごそごそと音が聞こえる。妻が大人しく田中に体を拭かれているようだ。腕なのか、太ももなのか、胸の方まで飛び散ったのかどうかは分からないが、丁寧に時間をかけて。

「ちょっと、嫌、ダメ、くすぐったいよ田中君。ふふふ、だめ、だったらぁ」
 妻の笑いを含んだ声が聞こえてきた。
 想像がつく。田中は若い学生である。射精した直後にもかかわらず、妻の体に触れるうちに再び欲情したのだろう。妻にちょっかいを出し始めたのだ。

「じっとしててください」
「だ、だって、そんなところに付いてないよ。ここ、腕の内側に付いてるから」

「どこです? そこに何が付いてるんです?」
「えッ? 何って・・・・・・」

「言わないともっとくすぐっちゃいますよ」
「も、もう止めて、ああ、ダメだって~エッチなんだから。精液――― 田中君の精液が付いてるの」

「奥さん、ザーメンですよ、ザーメン。言ってみてください」
「ざ、ザーメン?」
「そうです。僕の濃いザーメン」
「―――ザーメン、はぁ~~~ん、いやらしい、田中君のザーメンが付いてるぅぅぅ~~~」

「奥さん、エロい! エロい言い方です」
「エロいぃ? 私ってエロい奥さんなのかなぁ? 田中君、起きちゃうと困るから静かにやってぇぇぇ」
 恋人のようにじゃれ合う2人。夫が下で寝ているというのに・・・・・・。会話の後半、妻は甘えた声で田中の行為を受け入れた。

 寝たふりを続けて上段の様子に集中していた。
「服脱ぎましょうか」
「脱ぐのぉ?」 
 田中の提案に甘ったるい声で答える妻。一体どこから出しているのかと思うくらい鼻にかかっていた。

「汗もかいたし、ついでだから体の隅々まで綺麗にしますよ」
「隅々までぇ?」

「そう頭てっぺんから足の先まで全部です」
「・・・・・・もうぉ、知らない」

 2人の動く気配がした。衣擦れの音が響く中、寝台が軋む。
「ちょっと腰を浮かして――― 足を、そう、そうです」
「全部脱ぐのぉ?」
「全部です」
 妻の脱衣を田中が手伝っている様子だ。真っ裸になるという事は、つまりそういう事なのだろうか。狸寝入りを決め込む僕の心臓の鼓動が激しくなる。

「―――綺麗です」
「いやぁ~ん、恥ずかしいから、そんなに見ないでぇ」
 会話の流れから妻が服を脱ぎ、更にショーツまでもを手放したことが想像できた。
 
 妻が真っ裸になってからは、頭上の行為を止めさせるといった考えは全く消え失せていた。心のどこかで、もう手遅れだと理解していたのだろう。

「ひぃん! もう、どうして舐めるのよ。 拭くんじゃなかったの?」
「もうウエットティッシュがなくなりました」

「僕が舐めて綺麗にしますよ」
「ちょ、ちょっと待って、あああぅぅぅ、そこ、あっ、ダメ、いやぁあん―――」
 頭上の行為に僕は興奮していた。自身の勃起した一物を握る手に力が入る。今までに一度も聞いた事のないような妻のいやらしい声と年若い男との会話。一体どこを舐められて、そんないやらしい声を出しているんだろう。

「恥ずかしがらないでください。綺麗ですよ。さあ、足を開いて・・・・・・」
「うっ、恥ずかしい~、ダメなんだから――― っう!? っぅううう、あああん、そんなところ舐めたら駄目なんだから」

「凄い綺麗です。それにびちゃびちゃですよ」
「恥ずかしいから、うううはぁああん、言わないでぇ~~~」
 ついに妻のアソコを舐められた。まだ知り合って間もない男にだ。そう思うと射精感が込み上げてくる。

「うぅっ、はあああん!」
「クリトリス舐められるの好きなんですか。それ―――」
「―――ふぁああん、そんなにペロペロ、ああ、っつ吸わないでぇ~~~」

 下で僕が寝ているというのに、頭上の行為は激しさを増していた。このまま渡辺君が帰ってこなければ、本番行為に及ぶのではないのかと危惧する。
 妻のあられもない様子を見てみたいという僕の我儘な欲求から始まった狸寝入り。本番行為を本気で危惧するのだが―――、本当のところ、僕自身も何を期待しているのか、何処までなら許せるのかが分かっていなかった。

 ぴちゃ、ぴちゃ、ちゅう、ちゅ、ぴちゃ、といった湿り気を帯びたいやらしい音が室内に響いている。
 頭上の寝台は小刻みに軋み、否応なしに2人の体勢や行為を想像させた。僕は射精感を堪えながら勃起した一物をゆっくりとしごく。

「―――っぁぁぁあああんんん」
 一際大きな妻の嬌声。寝台が大きく軋む。
 じゅる、じゅる、ちゅぽ、といやらしく吸い立てるような音が連続した。

「駄目、あああ、ダメダメダメェェェ、くるの、くる、クル、クルっ!!」
「奥さん、エロいっす!」 

「―――っっっぁあああ、いく! いくっ、イクイクイク、イっ~~~クぅぅぅんんん!」
 妻が盛大に気をやった。直後にドスンっ―――、と頭上の寝台が大きな音をたてて揺れる。おそらく力が抜けて、快感でせり上がった妻の腰が落ちたのだろう。
 
 しばらくして荒い息遣いの妻が甘えたような声を上げた。
「ねぇ、こっちにきて―――、キスして」
 キスをせがんだ妻の声を聞いて、僕はパンツの中で射精した。

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